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太陽光発電の盗難が多発!2015年は470件(茨城県)

太陽光発電施設での電線の盗難被害が後を絶ちません。茨城県内では、2015年の盗難事件が11月末現在で470件に達し、前年同期を90件も上回っていることが分かりました。 茨城県警生活安全総務課によると、2015年1~11月 […]

太陽光発電施設での電線の盗難被害が後を絶ちません。茨城県内では、2015年の盗難事件が11月末現在で470件に達し、前年同期を90件も上回っていることが分かりました。

茨城県警生活安全総務課によると、2015年1~11月の県内の電線の窃盗事件は、茨城県北部、県中央部、鹿行地区を合わせて約140件、県の南部と西部地区で約330件発生しました。犯行のほとんどが夜間で、ドラムに巻かれた状態の設置前の電線を狙ったり、既に施設で使用中の電線を工具で切断したりして盗む手口です。

太陽光発電の新設や増設が全国各地で相次いでいますが、それに伴って電線の盗難被害も増える一方です。電線は高く転売できるため、それを狙う泥棒が後を絶たないのです。しかし、犯人が逮捕されたというニュースはあまり聞きません。太陽光発電施設の多くが空き地や山林に設置されていることもあって、セキュリティ対策が行き届かずセキュリティの甘いところが多いのが原因です。茨城県警は現場での鑑識活動や聞き込み捜査に力を入れ、不審車両の割り出しや転売先となりそうな業者への調べを進めています。その一方で、所有者に防犯装置の活用や施錠の徹底を呼び掛けています。

 

県警が設置を呼び掛ける防犯装置としては、何といっても防犯カメラです。入り口付近や、主要設備(パワーコンディショナや受電設備等)を撮影するように設置して目を光らせたいところです。また、センサーや警報器等を外部から見えるように設置することで、泥棒に防犯意識の高い発電所と意識させることができます。泥棒は犯行を知られることを嫌うため、防犯意識の高い発電所はターゲットから外す傾向にあります。不審者が近づいたら現場を明るく照らすセンサーライトも、泥棒への威嚇効果があります。

 遠隔監視システムを導入する発電施設も増えています。施設内に不審者が侵入した場合、パソコンやスマートフォンに通報が入り、モニター画面で現場を確認して警察に通報することも可能です。セキュリティ対策の費用がもったいないという声を聞くこともあります。しかし、盗難被害に遭えば、電線の買い替え費用だけでなく、電線の再設置工事などのため発・送電できず、計画通りの売電収入が得られなくなります。そのリスクを考えれば、セキュリティ対策の費用は安いものと言えます。

 

元記事

読売新聞2015年12月31日 18時17分

茨城で電線盗頻発470件、太陽光発電施設など :