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改正FIT法施行、認定失効する再エネ発電設備は45.6万件 経産省の推計

  認定失効見込み数 経済産業省は4月21日、4月1日の改正FIT法の施行に伴い、固定価格買取制度において設備認定を受けた再エネ発電設備のうち、認定失効なる件数は45.6万件、容量でみると2,766万kWになる […]

 

改正FIT法施行、認定失効する再エネ発電設備は45.6万件 経産省の推計

認定失効見込み数

経済産業省は4月21日、4月1日の改正FIT法の施行に伴い、固定価格買取制度において設備認定を受けた再エネ発電設備のうち、認定失効なる件数は45.6万件、容量でみると2,766万kWになるとの推計値を取りまとめ公表した。

従来のFIT認定制度は、「認定」取得後に、電力会社へ接続申込みをする仕組みで、結果として大量の未稼働案件が発生していた。今回のFIT法の改正で、原則として、2017年3月31日までに系統の接続契約ができないものは、改正FIT法施行日(2017年4月1日)に認定が失効している。

なお、例外として、2016年7月1日以降に認定を取得した者は、認定から9カ月間、系統入札プロセス等に参加していた、または参加中の者は、プロセス終了後6カ月の猶予期間が設けられている。

認定失効のフロー図

 

経済産業省によると、2016年6月末のFIT認定数(新規+移行)は全国で、315.2万件(容量では10,649万kW)。このうち、2016年6月までに接続申込を行った案件で、2017年3月末の接続契約締結済数は269.5万件(容量では7,356万kW)。

暫定推計値は、全体からこの数と系統入札プロセス等対象数をひいて、認定失効見込みについて試算した。実際には、これ以外にも2017年3月末までに接続契約を締結した案件もあるため、4月1日時点の認定失効はこれよりも小さくなるとみている。

認定失効(暫定推計値)の詳細

 

エリア別にみると、認定失効見込みが最も多いのは東京で12.5万件、669万kW。続いて九州の10.2万件、723万kW、中部の7.0万件、245万kWとなっている。

なお、系統入札プロセスはこれまでに32件行われ、2件が完了し、現在進行中のものが30件(うち、2017年3月31日時点で応募締切済みのもの24件、応募締切前のもの6件)ある。容量の算定に際し、バイオマス発電のバイオマス比率は考慮していない。

また、認定失効見込みの中には、そもそも接続契約を申し込んでいないものがあるという。したがって、認定失効と系統の混雑状況には直接的な関係がなく、具体的な系統混雑状況については、各電力会社が地点ごとに公表する数字を参照するように同省は注意を促している。